アトリエ便り


うちのバルコニーの主役はいま苺。


5月24日
10:36pm
ものすごく久しぶりに家にいたので
朝から洗濯やら片づけ物やらに追われていたんだけど、
あーいい天気だなぁ、と、ふと、
いつもあんまり開けないドアからバルコニーに出た。
ドアは中途半端に開けたまま、身体は全部外に出たところで、
後ろで、ぱたん とドアが閉まった。その拍子に
ドアノブが、くいっと30度くらい戻ってしまったらしい。
・・・開かない。
締め出されてしまった。自分ちのバルコニーに。
まじかよ。
いちおう、手すりから身を乗り出して下を見てみる。
地上4階。いくらなんでも無傷では降りられないよなぁ。
泥棒ならどうやるんだろ? って針金なんか落ちてないもんなぁ。
ガラス割っちゃう? でもそれじゃ後が面倒だし・・・。
どう考えても、管理人を呼んで鍵を開けて入ってもらう
っていうのが真っ当な解決策である。でもどうやって呼ぶ?
もちろん携帯なんぞ持ってるわけない。
あまりにものんびりまったりした昼下がりである。
視界に入る人影は、向こうの工事現場の足場の上にちらほら、だけ。
あそこめがけて叫ぶ? 最悪の場合は夕刊配達のおにーさんか?
・・・などと考えていると、おっ、人だっ! 思わず叫んだ。
あんな大声出したの久しぶりだ、スタジアム以外の場所で。
かくして無事に救出され、いまここにいる私。
30分くらい日光浴しただけですんで、よかった。
5月17日
2:01am
うわ、10日ぶりだ。
じつは、うち1週間ばかり空調の工事中でした。
毎朝早く、作業服姿のおっさんたちがどやどやとやってくる前に
だましだましミケコを捕まえて風呂場に閉じこめ、
バスタブの中で固まってるのを夕方救出に行くという日々。
私も部屋の片隅で、古着物をほどいたり、
袖丈詰めたり半襟つけたりしながら、小さくなっていた。
しかし部屋の隅っこで黙っておとなしくしていながらも、
作業服のおっさんの手さばきはちらちら観察していた。
というか、惚れ惚れしながら眺めていた。元来、職人好きなので。
最終日、配管工事の仕上げをしている職人さんが、
白いペンキを塗りながら現場監督と喋っている会話の中に
「サッカー場のバックヤード」というフレーズが聞こえた。
思わず反応してしまった。「え? どこのサッカー場ですか?」
なんと、彼は埼玉スタジアム2002のバックヤードの
配管の塗装を手がけた人だったのである。なんてすてき!
うちの空調の配管が、ちょっと自慢のアイテムに変身である。
「この塗装ってさー、埼スタとお揃いなんだぜー。」
5月7日
1:31am
じつは先月30日から4日夜まで実家に帰ってました。
久しぶりの緊急招集命令でかなりびびったんだけど、
ラッキーなことこそいろいろあったものの逆のことは起こらず、
どうにかことなきを得て帰還しました。
2度目の花見はしそびれたけど。
蜂屋のラーメンも食べそびれたけど。
しかし、この連日満席の隙間を縫ってよくも空席に潜り込んだもんだ、
我ながらあいかわらず飛行機運は強いな、と思う。
そして翌日にはちゃっかり埼スタにいて
目黒(なぜか)で祝杯あげちゃったんだからね、まったく。
酔っ払ってどこかで傘をなくしたのも久しぶりのこと。
締め括りがハッピーでよかったけれど、
なんだか嵐のようなゴールデンウィークだった。


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