アトリエ便り


3月。雛祭りです。卒業式です。春です。

3月31日
2:49am
自分でも驚いたことに、もう次回作のサンプルを2つも作ってしまった。
まだ完成はしてないんだけどね。これからいろいろ微調整が始まる。
いや、でもいつもより迷いが少ないせいか、進みが早いぞ。
「うわー、すっげーかわいいじゃん、これっ!」
・・・調子に乗ってくると、このテの独り言が多くなる。
「自己満足」って悪い意味に使われることが多いけど、
それって、私はけっこう大事なことだと思うんだよね。
まず自分で満足しなくちゃ、ひとを満足させることなんてできっこないもん。
それでそのまま「自己完結」しちゃったらヤバイけど。(笑)
だって、「すっげーイイよ、これ。私って天才かも?」
って大騒ぎしながら作り上げたものでも、熱が冷めたとたんに
必ずいくつも反省点が出てくるってことを過去の経験上知ってるしさ。
完璧なものなんて作れてしまったら、もう次は作れないのかもしれないよね。
だから、いつまでたっても発展途上。でもそれでいいんだと思うんだけど。
3月28日
7:52pm
更新するって、楽しいね〜♪
アクセスログは増えてるし、オーダーもたくさんいただいて、
がんばった甲斐があったとしみじみ思う。
今回は2種類あった大物たちがさっさといなくなっちゃったので、
作業台の上にずらっと3〜4個ずつ並んでた場所が急にがらんとなってしまった。
その空間を見てると、また次のを作らなきゃって気にさせられてしまう。
で、ふと思う。あとからきたのにさっさといなくなるコたちと
それを見送るコたち。でもいいのよね。それぞれのペースがあるんだから。
少しずつ入れ替えてはいくけど、引っ込めたりしないで置いとこうっと。
毛の生えた暖かそうなコたちはどうしようかと考えたけど、
これから寒い国に行く人もいるかもしれないし(笑)、
最近じゃ夏でもファーのサンダルとかあるしな、まあいいや。
3月25日
0:20am
ようやく新作のupを果たし、これで安心して4月が迎えられるってもんだ。
久しぶりの更新作業(日記書き足すだけならわけないんだけど)だったので、
あっちもこっちも作り替えなきゃでけっこうたいへんだったけど。
ここで呆けてると、またあっという間に夏が来るに決まってるから、
この勢いが衰えないうちに、どんどん作ろうと心に決めた。
毎月2点でも3点でもいいから、出来上ったものを載せていくようにしよう。
ため込んじゃうからたいへんになるんだよね。
明日はまず、ため込んでた掃除だわ。ペギチェンコを救出せねば。
3月21日
2:20am
べつに敬虔な仏教徒ではないんだけど、昔から墓参りは嫌いじゃない。
でも、いわゆる仏花ってやつは、いつからどうしてああなっちゃったんだろう?
黄色い菊と赤いカーネーションと紫のリンドウと・・・って、
原色のぶつかり合いだし、花の種類もめちゃくちゃな組み合わせだし。
ところが、うちのお墓の道1本隔てた対角にあるm家のお墓はちょっと違ってる。
花材の合わせかたといいボリュームといい、絶妙なんだな、いつも。
そこのお墓に供えられてる花を見るのが、墓参りの楽しみ(って不謹慎かな?)
のひとつになっているんだけれど、今回は白いラナンキュラスと雪柳だった。
やられた。さすがだ。。。と頭を垂れつつフリージアの包みを解く。
どんな人がお参りに来てるんだろう? その道のプロなのかなぁ?
って、ずっと気になってるんだけど、まさかお墓で待ち伏せするわけにも行かないし。
3月18日
4:30am
「コンサドーレ札幌」が2連勝して幸先のいいスタートを切っている。
ここんとこ代表試合しかちゃんと見てなかったんだけど、
札幌のj1昇格を機に、ちょっとjリーグへの興味が蘇ってきた。
私は、もともと野球にはまったく興味がなかったんだけど、
それって、もしかして地元に球団があったら違ってたのかな?
(そういえば、高校野球はどんなに弱くても北海道勢を応援してるしな)
だって今年の正月に帰省したとき、「コンサドーレ、j1昇格してよかったね」
って話を、うちの還暦過ぎた母にちらっと振ってみたら、
「そうだよ、応援してよ! 岡ちゃんがんばってるんだから!」
なんてのたまわれてしまって、えらく面食らったのだけど。(笑)
3月16日
3:12am
去年行きそびれたので、今年の夏はぜったい行くぞと思っていたのに、
こう毎日、焼却処分される牛や羊の映像を見てると、ちょっと腰が退けてしまう。
イギリスからとうとうフランスにも上陸してしまったそうな。
「狂牛病」にしろ「口蹄疫」にしろ、なんか字面が怖すぎる。
もう、プレ・サレの羊とか食べられなくなっちゃうのかなぁ?
・・・なんて、呑気なこと言ってる場合じゃないような気がする。
北駅でユーロスターの客がノーチェックだなんて、なにやってるんだフランス。
だいたい、生産性を上げるために草食獣に動物性飼料なんか食べさせちゃいけないよ。
肉食獣だってファンケルの青汁飲みたくなっちゃうご時世なんだからさ。
(↑「boss」のペンギンに次ぐ最近のお気に入り)
3月14日
1:47am
昨日、ちょっとすごい女の子を見かけた。
歳はたぶん3つか4つ。なにがすごかったかって、その子のいでたちが。
フード付きのコートらしきものを羽織って、スカートにブーツだったのだけど、
そのコートが、濃いけど鮮やかではない独特のコクのある赤とピンクとグリーンと青との
パッチワークというのでもなく、継ぎはぎというのでもなく。
で、それにオレンジ色の太い糸でブランケットステッチなんかが施してあって、
こりゃ、そこらの店で買ったんじゃなくてハンドメイドでしょ、って感じで、
なんかね、チベットあたりの遊牧民が身に纏うような服だったんだな。
厚手のウールで、ちょっと毛玉ができてたりして。
それでまた履いてるブーツがスエードの、外ステッチのぼてっとしたやつで。
隣にいるお母さんはごく普通の格好してたんだけどねぇ。。。
彼女が作ったとは思えなかったのだが。
ふたりとも日本語しゃべってたんだけどねぇ。。。
あの子はいったい何者だったんだろう? あの服は誰の手によるものだったんだろう?
もしや、おばあちゃんが遊牧民だったとか? 思いきって聞いてみりゃよかったなぁ。
3月10日
1:14am
デニムをいじってると、指先が青黒くなってくる。
そのたびに思い出すのが、『キツネの窓』っていうお話。
あれは確かキキョウの花で指先を青く染めて、その指で窓を作ると、
会いたい人や見たいものが、その窓に現れるんだったよね?
細かいことは覚えてないんだけど、なんだか切なくてきれいな物語だった。
ところで、指で窓を作るのって、
素直に両手の人差指と人差指、親指と親指をくっつけるのかな?
それとも、片方の手首を捻って人差指と親指(×2)をくっつけるのかな?
どっちみち、インディゴで染まった指じゃダメかぁ。。。
3月3日
7:15pm
もうヨメに行ってずいぶんたつというのに、私の実家では、
いまだに毎年、母がひな人形を飾ってくれてるらしい。
一昨年、たまたまこの時期に帰省して、すごく久しぶりに彼らと対面したのだが、
お内裏さまも男前のままだし、三人官女はちょっと意地悪そうな美人だし、
五人囃子は相変わらず麗しい美少年たちで、安心した。
自慢じゃないが、我が家のひな人形は美形ぞろいなのだ(笑)。
狭い四畳半に7段飾りは、かなり無茶な図だなとつくづく思ったけれど。
飾りつけのいちばんの愉しみは、最後に各自の持ち物を持たせるときだった。
で、お膳に載ってるお椀の中や三人官女の柄杓の中に、
ひなあられ入れて遊んでて、怒られたりしたもんだ。
なーんて、季節の話でお茶濁しつつ。。。
今日、またしても飯田橋の骨董市で、帯を3本仕入れてしまった。
材料と構想はどんどんたまっていくのに、手が追いつかない。
編集者やってたころ、入校や校正を手伝ってくれるコビトがいたらいいのに、って
よく思ったもんだけど、失敗したときにほどいてくれるコビトがほしいと思うこのごろ。
3月1日
2:57pm
昨日の強風は、どうやら春一番ってやつだったようで、ふと気がつくと、
ベランダでは洗濯物がこんがらがってるし、植木鉢がいくつかひっくり返ってるし
見慣れない葉っぱが落ちてるし・・・けっこう凄まじいものがあった。
私の作業台の上も、まるで春一番が吹き抜けたあとみたいな状態である。
未完成作品の塊が点在する隙間に、色とりどりの糸巻き、何丁かのハサミ、
竹の定規や透明な方眼定規、ふたを開けっ放しのビーズのケース、
何種類もの不定形な芯地の切れ端、リッパー、目打ち、チャコやへら、ひも通し、
まだ縫い付けてないポケット、パイピングテープや革ひもやフリンジテープ、
落書きにしか見えないデザイン画のメモ、消しゴム、いろんな形の針刺し・・・
そして、その只中にすっくと立ってこちらを見ているペギチェンコ
「掃き溜めにペンギン」。なかなか凛々しくてよい。
グログランの耳をくるくる巻いて作ったヘンテコな帽子まで被せられて、
ひょっとするとけっこうむかついているのかもしれないが。
ひと区切りついたらピッカピカに掃除するからさ、ちょっと辛抱しててくれ。


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